えーっと、老健ってどんなとこ?
特養と何が違うの?
って、介護施設の種類がいろいろありすぎて困惑しているみなさん、こんにちは
ムスメです
あなたが今、介護施設の種類がわからないとお悩みなら
「お父さんの退院後の施設を決めてください」
と、病院の相談員さんに呼び出されたころでしょうか?
もちろん相談員さんから、本人の状態に合う施設を紹介していただけます
でも、
「あなたのお父さんは、特養か療養型病院がいいんじゃないですか?」
と言われても、「特養と療養型病院」の違いがわからないから
ムスメその施設、本人にとって本当に一番いいのかな?
と、不安になりました
そして、相談員さんから勧められた施設が家族の希望と違うことがあります
たとえば、わたしの希望は
「少しでも元の状態を取り戻すために、リハビリをしてくれる施設」でした
が、相談員さんが紹介してくれたのは、「余生をゆっくり過ごす施設」でした
また、親の介護が必要になった友人が、まず最初に言う言葉も
「介護施設って種類がありすぎて、何がなんだかわからない」


ということで、介護施設の種類の違いを、まずはざっくり理解していきましょう!
この記事は、私が父の施設探しの体験をもとに介護施設の種類の違い、特徴をわかりやすくお伝えしていきます
このブログは、わたしが介護を通して経験したこと、調べた内容などをお話しています
記載内容の医学的・法律的なことは、必ず専門家へご相談ください
介護施設は大きく分けて3つのタイプがある
介護施設には、まず大きく3つのタイプに分類されます
まずはこの全体像を把握してください
【公的施設】費用を抑えたい方向け
主に社会福祉法人や地方自治体が運営する施設で、費用が比較的安いのが特徴です
- 特別養護老人ホーム(特養)
- 介護老人保健施設(老健)
- 介護医療院
などが、これに該当します
でも人気が高くて、入居待ちが発生しやすいというデメリットがあります
我が家も父が特別養護老人ホーム(特養)に申し込んでいましたが、順番がくる前に亡くなりました
【民間施設】サービス重視の方向け
民間企業が運営する施設です
- 介護付き有料老人ホーム
- 住宅型有料老人ホーム
- サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
- グループホーム
などがあります
比較的入居しやすく、サービスが充実していますが、費用は公的施設より高めです
【在宅系サービス】自宅で過ごしたい方向け
可能な限り自宅で生活を続けるためのサービスです
- デイサービス
今回は入所施設を中心に解説しますが、自宅で介護を考えている方はぜひ利用して欲しいサービスです
うちの母も父が倒れるまでは、自宅介護だったのでデイサービスを利用していました
主な介護施設の特徴を一覧で比較する
まずは主な介護施設の違いを一覧表にまとめました
費用は、所得などにより負担額が変わりますので、参考程度にお考えください
参考:厚生労働省「介護報酬の算定構造」
基本に含まれるサービス以外に、散髪代、おやつ代、洗濯代(自分や家族がすれば無料)などは別にかかります
入居待ちもあくまでも目安です
人気の施設だと、タイミングが合わないと長く待つこともあります
公的施設
| 項目 | 特別養護老人ホーム (特養) | 介護老人保健施設 (老健) | 介護医療院 |
|---|---|---|---|
| 入居条件 | 要介護3以上 | 要介護1以上 | 要介護1以上 |
| 月額費用目安 | 10〜15万円 | 8〜20万円 | 7〜17万円 |
| 医療体制 | △ | ○ | 〇 |
| 入居待ち | 長い | 中程度 | 中程度 |
民間施設
| 項目 | 介護付き 有料老人ホーム | 住宅型 有料老人ホーム | サービス付き 高齢者向け住宅 | グループホーム |
|---|---|---|---|---|
| 入居条件 | 施設により異なる | 自立〜要介護 | 60歳以上または要介護認定 | 要支援2以上+認知症 |
| 月額費用目安 | 15〜40万円 | 12〜30万円 | 10〜25万円 | 12〜18万円 |
| 医療体制 | ○ | △ | △ | △ |
| 入居待ち | 短い | 短い | 短い | 中程度 |
【タイプ別】それぞれの介護施設の詳しい特徴
ここからは、それぞれの施設の特徴についてざっくり説明していきます
特別養護老人ホーム(特養)
どんな施設?
終身利用できる公的施設で、最も費用を抑えられます
どちらかというと、重度の要介護者の方が入所される施設です
「特養」と略して呼ばれることが多く、介護が必要な高齢者の生活全般をサポートしてくれます
入居条件
原則として要介護3以上の認定を受けている必要があります
要介護1や2でも特例で入居できるケースがあるそうです
どうしてもという場合は、相談員さんやケアマネージャさんに相談してみてください
費用の目安
月額10〜15万円程度
提供されるケア内容
食事、入浴、排泄などの日常生活全般の介護サービスが受けられます
ただし医療ケアは限定的で、重度の医療処置が必要な場合は申し込めない場合があります
うちの父は「胃ろう」でした
同じ特養でも、「胃ろう」は受け入れの人数制限があってなかなか順番がなかなかまわってこない
といわれた施設もありました
なので申し込みする前に必要な医療ケアが対応可能かどうか、必ず確認してください


介護老人保健施設(老健)
どんな施設?
病院と自宅の中間的な施設で、リハビリを目的としている施設です
「老健」と呼ばれ、在宅復帰を目指す方向けの施設です
入居条件
要介護1以上
入居期間は原則3〜6ヶ月で、長期入居は想定されていません
費用の目安
月額8〜20万円程度
提供されるケア内容
医師や看護師が常駐し、リハビリテーションに力を入れている施設です
我が家は父も母も、まずは老健さんにお世話になりました
介護医療院
どんな施設?
長期の医療ケアと介護を同時に提供してくれる施設です
終身利用が可能で、うちの母は今(2025年現在)こちらでお世話になっています
入居条件
要介護1以上で、医療ケアが必要な方
費用の目安
月額7〜17万円程度
提供されるケア内容
医師や看護師が24時間体制で常駐し、たんの吸引や経管栄養などの医療処置にも対応してくれます
特養は医療ケアが限定されるので、医療依存度が高い方におすすめです


有料老人ホーム(介護付き・住宅型)
どんな施設?
民間企業が運営する施設で、サービスの質と選択肢が豊富です
介護付きと住宅型の2タイプがあります
介護付き有料老人ホームは、施設のスタッフが介護サービスを提供してくれます
一方、住宅型有料老人ホームは、外部の訪問介護サービスを利用する形になります
入居条件
施設によって異なりますが、自立から要介護まで幅広く受け入れてくれます
費用の目安
- 介護付き:月額15〜40万円
- 住宅型:月額12〜30万円
入居一時金が数百万〜数千万円かかる施設もあります
提供されるケア内容
施設によって大きく異なります
レクリエーションや食事の質、居室の広さなど、サービスが充実しているのが特徴です
予算に余裕があり、質の高いサービスを求める方に適しています
サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)
どんな施設?
賃貸住宅に見守りサービスがついた施設です
「サ高住」と呼ばれ、比較的自立度が高い方向けです
入居条件
60歳以上または要介護認定を受けている方
費用の目安
一般型は、月額10〜25万円程度
提供されるケア内容
安否確認と生活相談サービスが基本で、介護サービスは外部の事業者と個別契約になります
が、施設が契約している外部事業者さんにお願いする場合が多いと思います
なので、自分で外部事業者を探さないといけない、という心配は必要ありません
こちらも、施設によって特徴があります
医療ケアが限定的な場合が多いので、自立度が高くないと生活がむずかしい施設もあります
グループホーム
どんな施設?
認知症の方が少人数で共同生活を送る施設です
家庭的な雰囲気の中で、できることは自分で行いながら生活します
入居条件
要支援2以上で、認知症の診断を受けている方
医療ケアが必要な方は、入居が難しい場合があります
費用の目安
月額15〜30万円程度
提供されるケア内容
認知症ケアに特化している施設です
なので、介護保険のグループホームは認知症の方しか入所できません
5〜9人の少人数で、料理や掃除などを一緒に行いながら生活します
認知症ケアに特化しているため、母もグループホームを勧められました
お話を聞いてみて、「母が楽しく暮らせるかも」と思いましたが、費用が高めです
父と母の月の年金額を、母ひとりで越えてしまう!!ということで、我が家はいったん断念しました
それからもずっと「母をグループホームへ入れてあげたいな」と言う気持ちはありました
でも父が亡くなったころには、母は体も弱っていてひとりで歩けない状態でした
なので、結局グループホームに行かせてあげることはできませんでした(涙)
お金の都合がつくなら、わたしは認知症の方はグループホームがおすすめだと思います


まとめ:介護施設の特徴を理解して、相談員さんと面談しよう
介護施設には多くの種類があり、それぞれに特徴があることがざっくり理解していただけたと思います
まずは、なんとなくでいいので
「うちの場合は、ここがいいんじゃないか?」というイメージだけでも掴んでおいてください
ご本人の状態、病状、必要なケアなどを考慮して、相談員さんは適切な施設を提案してくれます
その時に、自分のイメージと違う場合には、納得いくまで相談員さんとお話してください
あなたの大切なご家族のために、納得のいく施設選びができることを心から願っています
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