はじめに
山田さんのお父さんも老健に入っててんて
うちのお父さんも、やっぱり老健がいいんかな?
とお考え中のみなさん、こんにちは
ムスメです
我が家の場合、母と一緒に暮らしている父が脳出血で倒れてしまいました
前の週に、父と母と私と夫の4人で夕飯を食べにいったばかりなのに
その時の父は元気そのものでした
この1週間の間に、いったい何があったの?
と思うくらい突然にXデーはやってきました
父は一命をとりとめましたが、半身麻痺になってしまいました
父のことも気になりますが、母をどうしよう?で結構頭がいっぱいに
その頃のわたしはサラリーマンだったし、正直それが一番のきがかりでした
母は徘徊の兆候もあったので、母が全く土地勘がないわたしと夫の住む家には連れて帰れない
ということで、早急に母が入所できる施設をケアマネさんに探してもらいました
その間、私は実家で母とふたりきりで2週間を過ごしました
この時の経験については、また別のブログでお話しますね
そして、受け入れてくださったのが1つの建物内に特養と老健両方が入っている施設でした
とにかく緊急ということで、まずは「特養」の個室に入所させてもらいました
「特養」ってどんなとこ?と思われた方は、ぜひこちらも↓をお読みください

特養は「入所待ち」が常に発生しているような施設なので、もちろんこれは特別措置で一時的なもの
老健に空きが出た時点で同じ施設内の「老健」に移ることになりました
その時の私は、介護施設の種類がいろいろあることも、「老健」がどんな施設かも
なーんにも知りませんでした
なので、特養から老健に移ると言われてもピンと来ていませんでした
が、実際に移動してみると、サービスの内容などで異なる点がいろいろありました
特養では洗濯は施設でして頂いていたのですが、老健では家族が持ちかえってする
特養は終身でいられるけど、特養はずっといられない
など、とにかく母をみてもらえるならどこでも!という気持ちでお願いしました
が、この施設で私は本当にたくさん、たくさん助けて頂きました
そのお話は、また別のブログでお話します!
まずは老健ってどんな施設なのかを解説します!

このブログは、わたしが介護を通して経験したこと、調べた内容などをお話しています
記載内容の医学的・法律的なことは、必ず専門家へご相談ください
おもな登場人物のプロフィールはこちらから↓
介護が必要になった親の施設探し
「老健」という言葉は聞くけど・・・
具体的に何なのか、どんな施設なのか、よく分からないという方がほとんどです
実は老健は、特養や有料老人ホームとは役割が異なる、リハビリに力を入れた中間的な介護施設です
親御さんの状態によって「向いている人」と「向いていない人」がはっきり分かれる施設でもあります
この記事を読むとこんなことがわかります
- 老健の定義と役割
- 老健を選ぶ基準
- 老健の入所条件・費用
- 老健の入所申し込みから入所までの流れ
第1章:基本情報 – 老健の定義と役割
老健とは|正式名称と定義
老健とは、介護老人保健施設の略称です
老健は、医学的管理下でリハビリテーションを行いながら、在宅復帰を目指す中期滞在型の介護施設です
介護保険制度の中でも、特に「回復期」の方を想定した施設として位置付けられています
介護保険制度での位置付け
介護保険制度では、施設は大きく分けて以下のように分類されています
特養(特別養護老人ホーム):
・要介護3以上
・長期入居(終身)利用が前提
・看取りまで対応
老健(介護老人保健施設):
・要介護1~5が対象
・3~6ヶ月の中期滞在を想定
・在宅復帰が目標
グループホーム:
・主に初期段階の認知症の方向け
有料老人ホーム:
・民間施設
・入居金が高額な施設が多い
サ高住:
・自立~要介護1程度の高齢者向けの住宅
老健は、この分類の中で「病院と在宅の中間地点」の役割をしています

設立背景と存在意義|なぜ老健が必要か
老健が生まれた背景には、1990年代の介護保険制度設立当初にあった問題があります
当時、高齢者の方が病院を退院した後、
「自宅での介護が難しい」
「特養に入所するまでの間、どこに行ったらいいのか」
という課題が多くありました
そこで、それらを解決するために「老健」がつくられたんです
- 病院から在宅への段階的な移行をサポートする
- リハビリを通じて自立度を高めることで、最期まで本人らしく過ごす環境を作る
- 介護施設の待機期間の受け皿になる
つまり、老健は「終の棲家」ではなく、「自立支援を目的とする中間施設」という位置付けの施設です
第2章:老健を選ぶ基準
老健ならではの特徴|他の施設との違い
老健の最大の特徴は、以下の3つです
1. リハビリに特化している
医師や理学療法士が配置され、在宅復帰に向けた訓練が手厚く行われます
特養は「介護」がメイン、老健は「リハビリ」がメインと覚えておくと分かりやすいです
「老健」がリハビリに特化していると言っても、老健のリハビリ内容は限定的です
リハビリ病院のような、本格的な(1日数時間もの)リハビリを受けることはできません!
事前に聞いたリハビリ内容で、本当に回復できるのかどうかを判断する必要があります
2. 医学的管理が充実している
医師が常駐し(日中のみ)、医療ケア(胃ろう、尿カテーテル管理など)が必要な方にも対応できます
特養よりも医療面での対応が充実しています
医療ケアは施設により対応できる項目が異なるので、確認が必要です
3. 入居は中期滞在を前提
通常3~6ヶ月程度の滞在を想定しています
「長く入居する施設」ではなく、「回復期を過ごす施設」という位置付けです
が、6か月たったら追い出されるということではありません
利用者の状況を見て、滞在期間は臨機応変に延長してもらえます
こんな方に向いています
- 脳卒中や骨折の回復期にある方
リハビリによって歩く力や食べる機能が戻る可能性が高い - 介護度は高いが医療ニーズが少ない方
介護度が高くても、食べる・排泄するといった基本動作が改善する余地がある - 特養の入所待機中の方
待機期間を有効活用して、親の状態を整えられる - 在宅介護と施設ケアの「橋渡し」が必要な方
在宅復帰を視野に、段階的に介護度を下げたい
こんな方には向いていないかも
- 認知症が進行し、在宅復帰が現実的でない方
老健の目的は「在宅復帰」なので、その見込みがない場合は別の施設(グループホームなど)がおすすめです
ただし、認知症専門フロアなどがある「老健」もあります
母は「老健」の認知症専門フロアでお世話になっていました
が、認知症専門フロアは長期的に利用する場所ではないと感じました
詳しくは私の体験については、また別のブログでお話します! - 医療依存度が高く、24時間の医学的管理が必要な方
老健では対応できない複雑な医療ケアが必要な場合は、病院や医療型施設をおすすめします - リハビリの見込みが極めて低い方
急性期病院で終末期ケアが必要と判断された場合は、特養や介護医療院などがおすすめです
ただし、家族の意向でリハビリを継続したければ、老健への入所を希望することも可能です
第3章:入所から生活まで – 条件と費用
入所対象者と要介護度の目安
対象者:65歳以上で介護保険被保険者、かつ要介護1~5の認定を受けた方
要介護度別の適切性:
- 要介護1~2:比較的自立度が高く、リハビリで改善の余地がある層が多い
- 要介護3~4:老健の主流。医療ケアが必要でもリハビリの効果が期待できる層
- 要介護5:寝たきりでも、リハビリ目標を設定できれば入所可能。ただし医療ニーズによる
父は要介護5でしたが、老健に入所しました
リハビリ病院では「これ以上リハビリを続けても回復の見込みがない」と判断されました
なので退院後は、特養か療養型病院への転院を勧められました
が、私自身がリハビリをあきらめきれなくて、老健への入所を希望しました
しかし老健のリハビリ内容では、重度の半身麻痺のリハビリには足りなかったというのが現実です
この体験については、また別のブログでお話します!
費用について
老健は介護保険施設なので、有料老人ホームと異なり、入居一時金は必要ありません
月額費用の内訳:
●施設側請求分
| 項目 | 目安額 | 説明 |
|---|---|---|
| 介護保険自己負担分 | 15,000~25,000円 | 要介護度で異なる |
| 食費 | 42,000~50,000円 | 1日1,380~1,650円程度 |
| 居住費 | 25,000~35,000円 | 多床室は安く、個室は高い傾向 |
| 日用品費・雑費 | 5,000~10,000円 | おむつ、シーツ洗濯など |
| 月額合計 | 約90,000~120,000円 |
●自己負担分⇒うちの場合です、ご参考まで
| 項目 | 目安額 | 説明 |
|---|---|---|
| 医療費(施設対応外の病気等) | 実費(健康保険は使えます) | 薬剤費、検査など |
| 理美容代 | 2,000~3,500円 | 希望者のみ |
| おむつ持参の場合 | 実費 | 施設で準備してもらうことも可能 |
| 服、病衣 | 実費、リース代 | 必要に応じて |
| おやつ | 実費 | 必要に応じて |
医療費:
施設で対応してもらえない病気、けがは家族が病院に連れていきます
その際に病院で支払いお金が別途かかります
我が家の施設以外で医療費がかかった例です
1.父の胃ろうをつける手術で入院
2.父の肝嚢胞(持病)の水を抜く手術で2回入院
3.胃ろうの取り換えで受診
4.母の骨折で整形外科へ受診
5.母の膀胱炎悪化で内科を受診
おむつ:
施設でお願いすると、家族が購入するよりも金額が割高の場合が多いです
なので、最初は我が家も持参していましたが、最終的には施設でお願いしました
施設によっては、amazonなどで施設あてに配送したものを受け取ってくれる場合もあります
服:
母は普通に夜はパジャマ、日中は服に着替えて生活していました
なので、定期的に服を購入する必要がありました
個室でない限り、服を置いておけるスペースに限りがあるので季節ごとに入替が必要でした
父は寝たきりなので、病衣を施設のリースでお願いしていました
シャツ(寒がりなので)や靴下は家族が用意する必要があります
おやつ:
施設でおやつの時間がありますが、それだけでは足りない場合に個別のおやつを持っていけます
母の場合は、1週間分とかを施設に預けて、施設の判断で出してもらうようなシステムでした
冷蔵庫があるので、ゼリーやプリンなどを預けることもできました
父の場合は、おやつをあずかってもらうことができませんでした
施設によってルールがあると思いますので、確認してください
低所得者向けの減額制度:
介護保険制度には「負担限度額認定制度」があり、所得が低い方は食費・居住費の自己負担が軽減されます
我が家が減額制度の対象かどうかわからない
という方は、必ず市役所の「高齢者福祉課」へ一度相談に行ってみてください
ムスメ条件、申請の仕方も親切に教えてもらえます!


提供されるサービス
基本サービス
- 介護職による入浴、排泄、食事の介助
- 理学療法士によるリハビリテーション
- 作業療法士による日常生活訓練
- 医師による医学的管理と定期診察
- 栄養管理と食事提供
- 看護職による医療ケア
その他のサービス
- レクリエーション、行事企画
- 送迎サービス(通院時など)
- 訪問美容・理髪
その他サービスについては、施設によって異なります
送迎サービスは、わたしの両親がいた施設では基本的にはありませんでした
通院の場合も、基本的には家族が車がなければ介護タクシーを手配して連れていきます
どんなサービスがあるのかは、施設に確認した方が良いと思います
第4章:入所までの流れ – 申し込みから入居まで
申し込み方法と必要書類
第1ステップ:相談と資料請求
希望する老健に直接電話または施設HPから問い合わせます
その際に、現在の親の状態(要介護度、医療ニーズ)を伝え、「受け入れ可能か」を確認します
正直、親の状況を自分で客観的に伝えるのはとっても難しいと思います
なので、ケアマネージャーさんがついている場合は必ずさきに相談してください
ケアマネージャーさんがまだついていない場合は、病院の相談員さんに相談してみてください
第2ステップ:見学と申し込み
実際に施設を見学し、スタッフの対応や環境を確認した上で、申し込みをします
必要書類
- 介護保険証
- 健康保険証
- 要介護認定の通知書
- 医師の診断書(施設指定の様式)
- 入院・通院している場合は医療記録の写し
- 身元引受人の印鑑と身分証明書
※必要書類はあくまでも一般例です。必ず入所希望施設に確認してください
施設見学のポイント
①入所している方がどういう方が多いのかを確認する
女性、男性どちらが多いか
親御さんが男性の場合、女性ばかりの施設だとなじめない可能性などを考えます
認知症の方がどれくらいいるのか
親御さんが認知症の場合も、親御さんが認知症でない場合も確認しておいた方がよいと思います
認知症の方が悪気なくしてしまう事が、認知症でない方のストレスになってしまう
それがトラブルに発展する、ということは実際にあります
うちの親は認知症ではないのに、確認する必要があるの?
と思いました?
あなたの親御さんが、認知症の方からストレスを与えられるリスクが高くなるという心配があります
認知症の方が多くてもみなさん寝たきり、と言う場合は気にしなくても大丈夫だと思います
親御さんが積極的に関わろうとしないと、接することがないのでストレスを感じることはないと思います
「元気に歩けるけど、認知症」←うちの母
このような方は、特に施設選びに注意が必要です
②施設の雰囲気を確認する
にぎやかなのか、静かなのか
親御さんがどのように過ごしたいのか、を尊重して決めた方がいいと思います
施設によっては、お昼間はみんな共有スペースで過ごしましょう!というところもあります
「ひとりでのんびり過ごしたい」方には、それ自体が負担になることもあります
日中、親御さんがどこでどう過ごすのかを想像しながら、見学されるのが良いと思います
③スタッフさんの雰囲気
こればっかりは、自分の勘を信じるしかないです
正直、最初は感じがいいな、と思ったけど実際に入所してみると態度が変わった
という経験もありました
施設も人事異動があるので前の担当者さんはやさしかったけど、次の担当者は冷たいなどもありました
こればっかりは、入所してみないとわからないかもですが見れるところは見ておきましょう!
待機期間の実態|「いつ入所できるのか」
老健に申し込んでから実際に入所するまでの期間は、施設の満床状況によって大きく異なります
待機期間
- 待機なし~1ヶ月:退居者が出ている場合や、緊急性が高いと判断された場合
- 1~3ヶ月:一般的なケース
- 3ヶ月以上:人気の高い施設や、医療ニーズが特殊な場合
母の場合は、緊急性が高いということでしたが、入所施設が決まるまで2週間でした
父の場合は、リハビリ病院からの転院だったのですが、同じ法人内の移動だったのでスムーズでした
同じ法人内というのは、リハビリ病院と老健を同じ法人が経営していた、ということです
こういう施設だと、施設間の連携がスムーズなので移動がしやすいと感じました
そういう視点で施設を探されるのもいいかも知れません
複数施設への同時申し込み
複数の老健に同時申し込みをしても問題ありません
その際は「どちらか一方に決まった時点で他の施設には入所を辞退する」旨を事前に伝えておきましょう
入所までのステップ(最終確認から入居当日まで)
入所が決まったら
- 入所予定日の確定:施設から具体的な日程を連絡されます
- 入所説明会への参加:施設のルール、持参物、面会時間などの説明
- 持参物の準備:着替え、バスタオル、日用品など施設指定のリスト確認
- 入居当日:親を施設に送り届け、荷物などを整理する
これはあくまでも一般的なパターンなので、必ず施設さんに確認してください
荷物には名前を書くはどこの施設でも必須だと思うので、忘れずにやっておいてください
しょうもないことのようで、結構大事です
私はうっかり忘れてしまって、施設でペンを借りて書きました
施設の人を待たせるし、手続きが長引くし、書いていった方がいいです!


第5章:まとめ
メリット・デメリットの整理
老健のメリット
| メリット | 具体的な内容 | |
|---|---|---|
| 費用が比較的安い | 月額費用は特養と同程度。有料老人ホームより大幅に安い | |
| リハビリが充実 | 回復の可能性が残っている親の場合、在宅復帰のチャンスが広がる | |
| 医療ケアに対応 | 胃ろうや経管栄養など、医学的管理が必要な方にも対応 | |
老健のデメリット
| デメリット | 具体的な内容 | |
|---|---|---|
| 退所時の行き先決定が必要 | 「自宅に帰る」か「別の施設」かを決めなくてはならない | |
| 認知症進行者には不向き | 認知症が強いと、リハビリ効果が限定的 | |
| 受け入れ条件が厳しいことも | 医療依存度が高すぎると断られることがある | |
親の状況に合わせた判断ポイント
最後に、老健が「本当に親に合った施設か」を判断するチェックリストです
老健が向いている
- ☑ リハビリで機能回復の見込みがある
- ☑ 介護度は高いが、医療ニーズは比較的限定的
- ☑ 在宅復帰を視野に、一時的な施設利用を想定している
- ☑ 認知症は軽度~中程度で、指示理解ができる
老健ではなく特養や他施設を検討すべき
- ☑ リハビリの見込みがほぼない(終末期ケアが主体)
- ☑ 医療依存度が高く、複雑な医学管理が必要
- ☑ 在宅復帰は現実的でなく、長期入居が必要
- ☑ 認知症が進行し、施設環境への適応が難しい
さいごに
老健は、介護施設の中でもリハビリして回復する場所
という、独自の役割を持った施設です
が、リハビリは限定的なので本格的なリハビリは期待できない可能性が高いです
ずっといられない施設
いつかは出ないといけない施設
という印象ですが、期間が来たからといって追い出されるわけではありませんので心配はいりません
「在宅復帰」や、「サ高住での生活」など次のステップに向かうまでの準備施設として、上手に活用しましょう
親の状態、家族の希望、今後の人生設計を踏まえて、施設選びをすることが重要です
方針がきまらないけど在宅介護は難しい、という場合にまずは「老健」を検討するのもありだと思います
施設選びで迷ったときは、ぜひケアマネージャーに相談し、複数施設を見学した上で、慎重に判断してください
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