認知症は改善・回復できるのか~グレーゾーン段階での対応が鍵~

認知症の改善・回復はグレーゾーンの対応が鍵

親の最近の行動が「ちょっと変だな」

と感じているみなさん、こんにちは

ムスメの顔ムスメです

目次

はじめに

父

お母さん、最近よく味噌汁に味噌を入れ忘れるねん

父

お母さん、最近よく財布忘れて買い物行ってるねん

と、父から聞かされたのは、母のおかしな行動が増え始めてずいぶんたってからでした

ムスメ

もっと早く言ってよー

って、今の私なら言いたいところ

なんですが、その頃は私も全く認知症についての知識がありませんでした

って、今も素人ですけど・・・

それに私だって、6年前から母のおかしな行動が気になりつつも放置していたのですから

その時の父を責めることはできません

おかしな行動が増え始めてからも、わたしに心配かけまいと父は自分でなんとかしようと思ったようです

大量の脳トレ本を買ってきては、

父が母に脳トレしなさい!と言っている

と、母に毎日言っていたようです

実際に、実家に行くと大量の脳トレ本が出てきました!

が、その脳トレドリルが効果を発揮することはありませんでした

そして、母の認知症は粛々と進行していきました

あの時、父と私が「グレーゾーン段階での正しい対応」を知っていたら

もしかしたら、認知症からの復活も、進行の遅延もできたかも知れない

と、今でも考えてしまうんです

正直、これからお話する認知症グレーゾーンへの対応について効果の程はわかりません

私の母に実行したわけではないからです

でも、「改善のために努力した」「やれるだけのことはやった」と自分が思えたら

これからみなさんが私と同じ状況になったときにも、全く違うものだと思います

この記事では、みなさんに同じ後悔をして欲しくない!という思いを込めて

「認知症改善のためにできること」を、医学的な根拠とともにお伝えしていきます

ムスメの顔

このブログは、わたしが介護を通して経験したこと、調べた内容などをお話しています
記載内容の医学的・法律的なことは、必ず専門家へご相談ください

グレーゾーン段階とは何か~正しい認識は未来を変えるかもしれない

認知症?いや、まだそこまでじゃない?でも何かおかしい

親の状態がそんな風に感じられたら、それは「グレーゾーン段階」かもしれません

医学的には、このグレーゾーン段階をMCI(軽度認知障害)と呼びます

MCI(軽度認知症)とは、日常生活にはまだ大きな支障が出ていない

でも、認知機能(記憶、判断、注意など)の低下が客観的に測定できる状態を指します

ここで重要なのは、MCIから認知症への進行が必ず起こるわけではないということです

日本神経学会のガイドラインでは、MCIの人のうち1年で約5~15%が認知症に進行する一方、1年で約16~41%が正常な状態に戻るとされています

つまり、

グレーゾーン段階での対応次第で、進行を遅延させたり、改善に向かわせたりすることは、医学的に可能

ということなんです!

母が味噌汁に味噌を入れ忘れたり、

お財布を持たずに買い物に行ったりしていた時、

このMCIの段階にあったのではないかと思います

もしくは、そのもっと前の少しでもおかしいと思った時点で正しい対応を取っていたら・・・

母の未来は変わっていたかも知れないですよね

私と同じ後悔をしないためにも、ぜひこの先も読み進めてくださいね

グレーゾーン段階での脳トレドリルの限界~父の努力が報われなかった理由

父が母に大量の脳トレドリルをやらせようとしたのは、

父

頭を使わせれば認知力が戻るだろう

という考えからでした

もちろん、脳トレドリルが効果がないというわけではありません

わたしの母の場合、最初に認知症検査に行った時点ですでに脳の萎縮がかなり進んでいました

なので、その時点で脳トレドリルをしても回復はむずかしかったと考えられます

それに、母の認知症改善に脳トレドリルが最適解ではなかった可能性も考えられます

なぜなら、認知症の原因は1つではないからです!!

認知症にはアルツハイマー型、血管性、レビー小体型など、複数のタイプがあります

そして、そのタイプによって必要な対応が異なります

また、甲状腺機能低下症やビタミンB12欠乏症などが原因で認知機能が低下している場合もあります

まずは専門医で「何が原因のMCIか」「治せる要因がないか」を調べること

これが一番大切、ということを忘れないでください

認知症予防・改善効果が医学的に証明されている主な対策

「MCIには『元に戻す薬』はまだありません(日本老年医学会)。一部のアルツハイマー型MCIには進行を遅らせる新しい注射薬がありますが、ほとんどのMCIには運動・頭の訓練・生活習慣改善が主な対策です」
出典:日本神経学会ガイドライン2017

「 MCI段階では薬物治療よりも生活習慣改善・運動・認知訓練を推奨」
出典:「MCIハンドブック」国立長寿医療研究センター(NCGG) 

上記の記述から、MCIを治療する薬がないというのが現状のようです

MCIを治療するには、以下のような対策をとることが効果的と言われています

  1. 有酸素運動・身体活動
  2. 認知トレーニング
  3. リスクの是正
  4. 認知を守る生活習慣・環境

では、次の章でこの4つの対策について詳しくお伝えしていきます!

グレーゾーン段階で実証された改善方法~医学的根拠のある対策

1.有酸素運動・身体活動

「運動療法については多くの観察研究により、定期的な身体活動は認知症やAlzheimer型認知症の発症を抑制すると報告されている。高齢者に対する身体活動の介入試験では認知機能低下を抑制する可能性が示唆されている」
出典:日本神経学会ガイドライン2017

定期的に体を動かすことは、物忘れの進行をゆっくりにする助けになります
早歩きやラジオ体操を週に数回続けると良い結果が期待できます
最近の研究でも、太極拳のようなゆったりした動きの運動が、全体的な頭の働きを良くすると分かっています

2.認知トレーニング

 「MCI群で認知機能トレーニング+運動介入後、MoCA-Jスコアが20.8±3.2点から23.5±2.7点へ有意改善(P=0.035)。全般的認知機能向上を確認。」
出典:軽度認知機能障害を有する地域在住高齢者における認知症予防運動プログラム(SSF研究報告)

計算ゲームや記憶クイズなど決まったやり方で頭を鍛える活動は、記憶力や集中力を少しずつ改善する可能性があります。歩きながらクイズを出すなど、運動と組み合わせるとさらに効果的です。

3.リスクの是正

「MCI疑いでまずうつ・睡眠時無呼吸・甲状腺異常・ビタミン不足などをチェックし、血圧・血糖・コレステロールを整えることが重要とされています」
出典:日本神経学会ガイドライン2017

うつ状態や、寝不足、栄養不足などが原因の場合があります。
まずはお医者さんに相談して、これらを整えると頭がすっきりする人も少なくありません。
また、血圧や血糖、コレステロールの管理も大事です。

4.認知を守る生活習慣・環境

「 社会参加は「エビデンス不十分ながら健康・幸福に結びつくため推奨」。知的活動も認知トレーニングとして条件付き推奨。」出典:WHO「認知機能低下および認知症のリスク低減ガイドライン」日本語版(厚労省老人保健事業)

友達や家族と話す機会を増やしたり、趣味を楽しんだりすると、心と頭が活性化します。
また野菜や魚中心のバランス良い食事も、体全体の健康を守り、頭の働きを支えます。

ムスメ

参考までに、母がどうだったか検証してみました

1.有酸素運動・身体活動
⇒認知症になる前から、お友達と週3回、1時間のウォーキングをしていました

2.認知トレーニング
⇒認知症になる前から、数独が趣味でした

3.リスクの是正
⇒40代後半から、高血圧の薬を服用していました
 気分の浮き沈みの激しい性格でした
 小食で、栄養不足だったかも知れません

4.認知を守る生活習慣・環境
⇒近所にお友達がたくさんいて、頻繁に人と交流していました

こうしてみると、母はけっこう認知症改善に良いことをやっていたんだなと思います

でも、「リスクの是正」については、マイナス点だったなと思います

母が認知症治療のお医者さんに通うようになって真っ先に言われたことは、「水分不足」でした

昔からトイレが近くなるのが嫌がって、水分を取らない人でした

水分を取らないことは、脳が縮む大きな原因のひとつなんだそうです

そういえば、うちの親あんまり水分とらないかも?

と心当たりのある方は、まずそこから改善してみてください

のどの渇きを感じにくい体質の場合もあります(私もあまりのどが渇きません)

その場合は、家族も意識してあげてください

水分補給ができているかは家族も意識しましょう

まとめ~認知症改善は、グレーゾーン段階での対応が重要です

結局、認知症って改善できるの?

って聞かれたら、私が今回調べた限りですが

認知症の症状は、完全に「若い頃の脳に戻す」ことはできません
でもグレーゾーン(MCI)の段階なら進行を遅らせたり、一部改善させることは医学的に可能

ムスメの顔

と答えても問題ない、と思っています

MCIなら「改善・安定」のチャンスあり!

・MCIの人は毎年10〜15%が認知症へ進み、16〜41%が正常に戻る可能性があります

・原因次第では元通りになるケースもあります

今すぐ実践できる医学的に裏付けられた対策を!

1.お医者さんで原因チェック
⇒何が原因で認知機能が落ちているかによって、治療や対処方法が変わる

2.早歩きなどの有酸素運動
⇒太極拳などのゆっくりした動きが効果的

3.クイズ・計算ゲームで頭の訓練
⇒運動しながらの脳トレが効果的

4.生活習慣の見直しと社会参加
⇒友達との会話、外出で心身を活性化/バランスの良い食事で頭の働きを支える

認知症?いや、まだそこまでじゃない?でも何かおかしい

この段階で気づけたあなたは、ラッキーです!

できることを、できる範囲で始めてみましょう!

が、まずはなによりも大切なのは、専門医に予約することです!!

※このブログは医学的に証明されている、とされる情報を集めて執筆しています
ですが、効果につきましては全て個人差がありますので、最終的には医師にご相談ください
また、出典につきましては、全ての内容を理解しているわけではありません
こちらにつきましても、詳細をお知りになりたい場合は専門家にお問合せください

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この記事を書いた人

アルツハイマー型認知症の母と
脳内出血が原因で左半身麻痺になった父の子ども
47才で父と母がふたりとも「要介護」状態に
ムスメが父と母を通してみた「要介護の世界」をお伝えしていきます

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